９７／８月分　タングルウッド（後編）／小澤／１８１２番

さて、タングルウッドのもう一日は、ガラコンサート「タングルウッド・オン・パレード」に行ってきました。これは、指揮者も、小澤さんのほかにキース・ロックハート、ジョン・ウイリアムズ（ともにボストンポップスの指揮者）とてんこ盛り状態で、曲も派手め系が並んでいます。
さて、ホールの後ろに壁がなく、その後ろの芝生に座ってピクニック気分で聞けることは前編で書いたとおりですが、前回はそれほど芝生に人が多くなかったので、平日の今回はもっとすくないだろうと踏んでいたのですが、会場に入ったとたん、背中を冷たいものが流れました。(^_^;
「やばい。スゴイ人出だ」平日でしかも夜８時半からの公演だというのに大盛況です。そして目を凝らしてよく見ると二度びっくり。テーブルを持ち出してきてるやつ、その上にテーブルクロスどころか、花やらローソクまで飾りつけてるやつ、椅子をぐるっと囲うようにならべて勝手に私有地化しちゃってるやつ、大量の料理持参でにわかバイキングレストラン始めちゃってるやつ...こ、こいつら、気合が違うとたじろいでしまいました。
演奏が始まるころには真っ暗です。芝生席でピクニック気分ときめこもうと思っていたのですが、真っ暗じゃピクニックもなにもあったもんじゃない。それに短パンだった私は、寒くてコンサートどころじゃない(^_^;まぁあちこちのローソクがそれなりに雰囲気だしてて、クリスマスに見えないこともないけど...

教訓：芝生に座りたい人はマチネーを選ぼう。

さて、芝生席でステージは小さくしか見えないし、打楽器のプレイも見えるわけじゃない、またガラコンサートですから、今回は曲の出来をどうこういうのはやぼというものでしょう。曲を挙げておきますと、開始前に１９８４年オリンピック（どこだったっけ？）のファンファーレと、コープランドの市民のためのファンファーレ。このファンファーレ、アメリカでは海軍だか陸軍だかのＣＭに使われていて、聞くと反射的に「君も海軍に入らないか」なんていわれてるような気になります(^_^;。バーンスタインの「キャンディード序曲」（かつて新日で全曲聞いたけど、これってストーリーがむちゃくちゃなオペラなのよね。昔演奏したのですが、最後のほう、ティンパニとスネアとフィールドドラムのからみがこけやすくて要注意）で開演、派手に始まったのはいいけど次はなぜかラヴェル２発。えーと、「大海原の」...、曲名忘れちゃった(^_^;と、アルボラーダ・デ・グラジオーソ、でした。ここでやっぱりというか、ちょっとメリケンは盛り下がってしまうのであります。で盛り下げておいて、再びコープランドの代表作の一つ「ロデオ」から１曲目「バッカルー・ホリデイ」です。これも昔、４楽章のウッドブロック（んっここんっここんっここんっここ(^_^;）がはまらなくて困ったっけなぁ。さらにアメリカものが続きます。「グランド・キャニオン」が有名なグローフェは「ミシシッピ組曲」から、「オールド・クレオール・デイ」「マルディ・グラ」の２発。これはどこかで聞いたことがあるようなないような。ここで休憩です。後半はガーシュインの「パリのアメリカ人」。いつ聞いても小粋で楽しい曲ですね。さぁそしてフィナーレは、これがないと終わるもんも終わんないでしょうというお約束のチャイコ１８１２年。どのイベントでもだいたいやるようですね。ただ今回は独立記念日のコンサートのように、ステルス爆撃機が飛んできて花を添えたりはしないようです（実話。私も見て仰天しました。会場にあつまったボストン市民が蜘蛛の子を散らすように逃げたとか逃げなかったとか...これはウソ^^;）でもって野外コンサートで１８１２年といえば、そう、これもお決まりの本物の大砲です。これがばっちり決まればかっこいい～っとなるのですが、これが、たろうが来てたから何かボストン便りにネタを供給しなきゃいけないと思ったのか（そんなわけないだろ＞をれ）、

やる気なさ１００％のズレまくり

で思いっきりずっこけてしまいました。それでも観客は、最初に大砲が鳴ったところで、「何だ何だ何が起きたんだ」という感じでそっちのほうを見やってます。おまえらどういう曲かわかんないで聞いてるだろ～。コンサートの後は花火で締めくくり。終わったのが１１時３０分くらいでしたが、帰りは車のものすごい混雑で、まず駐車場から全然出られやしない。帰り着いたのは深夜２時半でした。あぁ、おかげで翌朝は寝過ごしたなんで、とても言えない。寝過ごしてミーティングすっぽかしちゃったなんて、口が裂けてもいえないわ。（いっとるぢゃないか＞をれ^^;）